セミナーなどの企業イベント映像・撮影 投影されたスライドの収録
【動画制作オプトインクがお伝えするお役立ち動画コラム】
前回から記載している、企業イベント映像・撮影の第3回目を記載していきたいと思います。
①音声収録-1 基本的な音声収録
②音声収録-2 応用編
③投影されたスライドの収録
④人物映像の撮影
⑤1ショット撮影以外が必要になるよくあるシーン
⑥音声調整(編集時)
内容は「③投影されたスライドの収録」です。
配信に乗せるにしても、編集してアーカイブ用にするにしても
登壇時の映像は、投影されたスライドと話者を合成した画面を使用することがほとんどです。
登壇した人は、PPTのスライドショーもしくは、PDFなどで資料を会場に流します。
この資料を編集時合成する場合いつくかの方法があります。
①現場のスクリーンをカメラ収録し、スライドの遷移を収録。
PPTを別途共有頂き、画像・映像で書き出し、編集上で遷移通りに並べていく。
②現場のスクリーンをカメラで収録し、そのまま編集で使用する。
③キャプチャボードにて画面を収録し、あとで合成する。
どれが、正しい。どれが一番良いというのはありません。
適材適所でそれぞれメリット・デメリットがあります。
それぞれ、解説していきます。
①現場のスクリーンをカメラ収録し、スライドの遷移を収録
PPTを別途共有頂き、画像・映像で書き出し、編集上で遷移通りに並べていく。
メリット:現場での機材が少なくてすむ。
デメリット:アニメーションがついている場合はカメラ収録した素材をみながら、タイミングを合わせる必要があったり、スライドの枚数が多い時には、各スライドの頭位置に毎回合わせる必要がでてくるので、編集に時間がかかる。
さらに、PC上で行われた外部リンクへの接続やデモンストレーション、レーザーポインターーツールなどによる指し示しが入れられない。
(入れる場合は別途作成が必要)
②現場のスクリーンをカメラで収録し、そのまま編集で使用する
【メリット】
現場でのレーザーポインターでの指し示し含み全ての動作を収録できる。
①と同じ機材だけで済むので機材が少なくて済む。
編集上にて画を一度会わせれば良いだけなので編集が早くできる。
(コントラストなどの調整をしたり、きれいにトリミングする時間は必要、DF・NDFをカメラ側と合わせとかないと苦労する)
【デメリット】
PPTの画像などと比べると、画質が落ち、細かい文字が読めない場合がある。
プロジェクターの光量がまだらな場合があり、中央だけ明るく、周囲が暗くなったりする。
適切な色(PPTと同じ色)にならず、再現性が低い。
カメラ収録のため、撮影台が揺れたり、人にぶつかられると加工が必要or使用できなくなる。
※ビデオカメラの場合、4Kや1型センサーの高画質カメラで収録することをお勧めします。
③キャプチャボードにて画面を収録し、あとで合成する
【メリット】
現場でのレーザーポインター・指し示し以外の全てが収録できる。
画像化したPPTと近い画質を得ることができる。
【デメリット】
収録機材が別途必要で、ケーブルなどを這わせる手間がある
HDCPがかかったPCからの出力では収録できない。
※HDCPとは著作権付きの映像・音声情報を保護するシステムです。
安いキャプチャボードを使ってしまうと色の再現性が低い。
収録時に音声も一緒に収録しないと、編集上での画合わせが行い辛い。
PCが変わるがわる入れ替わると接触不良を起こしたり、トラブルが発生する可能性あり。
※最低限必要な機材(キャプチャボードになにで入力するによる)
●SDI入力
・SDI入力ができるキャプチャボード
・HDMIケーブル
・HDMI分配器
・HDMI→SDI変換コンバータ
・SDIケーブル
・SDIケーブルのジョイント端子
・電源供給できるSDI→SDIコンバーター
・音声と一体化するための機材
●HDMI入力
・HDMI入力ができるキャプチャボード
・HDMIケーブル、HDMI分配器、HDMIコネクタの光ケーブル
・音声を一体化するための機材
※私はよく使用していますがHDMIコネクタの光ケーブルはどのレンタル機材店・販売店もあまり推奨はしていないらしいです。
なお、私の場合はSDIとHDMIの収録の使い分けはケーブルの引き回す距離によって変更しています。
1~50mはHDMI入力、それ以上はSDI入力にしています。
ただ、150m以上引き回したことは実体験としてありませんので、動作するかわかりません。
ケーブルとケーブルの間に電源が供給できるコンバーターを入れると距離が伸ばせますが、それもどこまで減衰するかによるのかと思います。
まとめ
私の私見ではあるが、
先方にはHDCPのかかっていないPC1台で登壇してもらい、(すべての資料を1台のPCに格納しておく)
キャプチャボードで収録しつつ、予備で高画質なカメラでスクリーンを撮影し、かつ本番が終了したら、登壇資料を送付してもらう手筈を整える。
という全てを行うというのが、一番事故がなく、確実です。
ただ、機材量は増え、準備に時間がかかり、価格も上がってしまうこともあります。
ですので、事前に内容を把握し、納品相手と落としどころを付けておく、というのが必須だと思います。
【動画制作オプトインクがお伝えするお役立ち動画コラム】
この記事を書いた人
|
|
オプトインク 森田眞弘2011年から映像制作・技術会社にて企業映像や記録・配信映像にて |